2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを活用した環境調和型マイクロスケール実験授業及びその教材開発
Project/Area Number |
19500746
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
高木 由美子 Kagawa University, 教育学部, 准教授 (50263413)
|
Keywords | マイクロスケールケミストリー / 研修事業 / インターネット |
Research Abstract |
理科離れや、理科基礎科目の学力低下は大学に入学する以前に顕著化している。効果的な中等教育改革を行い、理科好きの生徒の数を増やすと共に、大学の基礎課程終了時までに専門教育を受けるのに必要な気力、学力を養成するために着目したのはマイクロスケール実験である。マイクロスケール実験とは単に実験の規模を小さくしたものではなく、コンセプトそのものをとらえ直すものである。現場で導入する際に、特筆出来ることは、使う試薬量が少ないため、実験に伴う事故が軽減でき、実験廃棄物を極少で抑えられることである。現在、初等・中等教育現場で行われている実験はスケールが大きいことが多く、廃棄薬品の問題は無視できない。そのため、実験を行わずに説明だけで済ませてしまうことも多いという声を聞く。しかし、生徒が自ら手を動かし実験をすることは理科教育の基盤である。マイクロスケール実験は実験結果を生徒が素早く確認することができるとともに、実験スケールが小さいため、適切な教材キットあるいは教材マニュアルさえできれば、多くの教師が容易に導入できる。そこで本研究では、米国コロラド州立大学のトンプソン博士に協力いただき、我が国の初等・中等教育現場の教員が容易に導入できるマイクロスケール実験を合同で開発し、世界初のインターネット回線を用いた太平洋を越えたマイクロスケール実験授業を同時開催し、地域貢献に寄与することを目的とし研究を進めてきた。欧米ではマイクロスケール実験に対する理解は深く、全米の高等学校では既に半数以上、オックスフォード大学やUCバークレー校などでもマイクロスケール実験は導入されている。また、タイや韓国などアジアでも数多く導入されている。本年度は,遠隔教育の調査研究を同時に進め,韓国・コロラド調査を中心に遠隔教育教材開発事例研究を行った。これらの成果を生かし平成21年度に大成したい。
|
Research Products
(9 results)
-
-
[Journal Article] 理科教員の教育実践力の諸要素と構造の明確化に向けた共同研究2009
Author(s)
北林雅洋, 笠 潤平, 松村雅文, 寺尾徹, 末廣喜代一, 松本一範, 礒田 誠, 高橋尚志, 西原 浩, 佐々木信行, 高木由美子, 久保直人, 大浦みゆき, 高橋智香, 稗田美嘉, 福家弘康, 西川健男, 高橋正人, 久利知光, 林 雄二, 樽本導和, 東条直樹, 上村和則, 武藤成継, 長谷川忍, 若林教裕
-
Journal Title
香川大学教育実践総合研究 18
Pages: 37-43
-
-
-
-
-
-
-