2007 Fiscal Year Annual Research Report
校内資源を活用したエネルギー・環境の生物分野カリキュラム開発
Project/Area Number |
19500749
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
正元 和盛 Kumamoto University, 教育学部, 教授 (60136702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 力 熊本大学, 教育学部, 准教授 (30372220)
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Keywords | 校内資源 / エネルギー / 環境 / 生物分野 / カリキュラム |
Research Abstract |
エネルギー・環境の生物分野カリキュラムを開発するための基礎として、身近な教材である校内生物資源に着目した教材特性について調査研究した。 植物の蒸散機能を測る素材として、また小学校での栽培収穫後の利用も鑑みて、蔓植物のサツマイモを選定し、温度環境が大きく変動する屋上に、プランターを設置した,温度変化はプランター土と床画では夏場は40℃近い差があることを放射温度計で測定しまた、葉温と土温差も同時に示すことができた。中学校での気孔基礎データとして活用するために、学校内で採取できる植物の気孔の顕微鏡写真データを作成した。 環境での分解者の役割を理解するために、土壌動物、微生物の扱いが教科書でなされている。これらを児童生徒が実験観察で自ら確認できる様にするための教材開発を試みた。簡易細菌プレートを用いて、グラウンド、林内、花壇の3地点での出現微生物の種類分けと月変化、その顕微鏡写真データを作成した。出現細菌はコロニーの形状色サイズで分けると、約9種になる。花壇は人為的撹乱があるためか変動が大きく環境例としては適当でなかった。新規デキストリンによるデンプンプレートなどを用いて、細菌による糖、タンパク質の分解も示すことができた。市販糖検査試薬による、児童生徒用の糖検出法も開発した。 校内における土壌動物資源の活用方法を検討するため、校内の各環境での土壌動物相の違いを明らかにすることを試みた。大学構内にて、落ち葉がよく堆積した林とグラウンドの2地点で土壌動物相の定性調査を行った。同時に、大学近くの雑木林でのサンプルも比較した。グラウンドではアリ類のみしかみられず、構内の林と雑木林では、多種の昆虫、クモ形類、甲殻類、多足類等の主要動物群がみられた。このことは、土壌動物相が校内環境により大きく違うことを示唆している。
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