2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500755
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
野井 英明 The University of Kitakyushu, 文学部, 教授 (60237815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 泰弘 公立大学法人 北九州市立大学, 北九州市自然史・歴史博物館・自然史課, 学芸員 (00359473)
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Keywords | ジオパーク / ジオトレイル / 地学教育 / 環境教育 / 地質遺産 |
Research Abstract |
地質学的に重要であり考古学・生態学・文化的にも価値のある地域は、地質遺産と呼ばれている。ユネスコはその価値を認め、特に優れた地域をジオパークとして認定して普及と活用の促進を図っている。この流れに沿って、本研究では、地質遺産を含む身近なフィールドにおいて、地球科学と環境について学べる学習・教育プログラムの開発を目的としている。 昨年度から北部九州においていくつかの地域を選択し、この目的に合致するかどうかの検討を続けてきた。それらの中から、今年度は、北九州市の間島(ましま)においてジオトレイル(見学コース)を設計し、見学会を実施してその効果を検証した。その結果、間島ジオトレイルでは、環境と人間の関わりを時間の流れに沿って理解できることから、見学者は、人間と環境の未来を考える手がかりを得ることができるという効果を持っていることが示唆された。未来を考えることは、環境教育において必須の要件であると考えられ、間島ジオトレイルが環境教育に有効に利用できることが明らかになった。また、間島ジオトレイルの一般に利用しやすいガイド資料を作成した。 ジオパークの認定には、地域における支援が組織的に行われていることが条件として含まれていることから、地質遺産とその活用についての理解と普及を目的とした「ジオ・シンポジア2010 in北九州」を地質学会西日本・中四国・関西支部合同例会として企画し、22年7月末に開催予定である。このシンポジウムは一般にも開放され、地質遺産についての理解が普及することが期待される。
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