2008 Fiscal Year Annual Research Report
伝統技術が題材の科学教育を通した地域のリーダーの育成
Project/Area Number |
19500767
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
羽賀 敏雄 Shikoku University, 生活科学部, 教授 (00142828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中岡 泰子 四国大学, 生活科学部, 准教授 (80248319)
有内 則子 四国大学, 生活科学部, 助手 (00352071)
佐渡 君江 四国大学, 生活科学部, 准教授 (20215908)
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Keywords | 伝統技術 / 被服行動 / 物性試験 / 科学教育 / 地域のリーダー |
Research Abstract |
天然灰汁発酵建てによって染色した綿布の物性を研究した。染着量44mgに藍染した綿布は引張り仕事量に最大値を示した。平均摩擦係数MIUは染着量が11.6mg/gで最大値になり,その後染着量が増えると減少した。天然インディゴは凝集状態で綿繊維の中にあることがX線パターンから明らかになった。天然インディゴで反復染色した綿布は合成インディゴで濃厚染めした綿布よりも通気度や熱伝導度が低かった。天然インディゴで染色したものの方が,接触冷感が小さい。染着量が45mg/g..のとき,天然インディゴで染色した綿布は一般に摩耗強度を除いて,力学的性質が優れていた。合成インディゴの濃厚溶液で染色すると,綿の表面に厚いインディゴの層ができ,それが摩耗強度を高めていることが推察された。 地域リーダーの一般的資質要件として,失意からの回帰力,共感力,利他性,先見性,創造性,コミュニケーションカ,意思決定力,現実分析の正確さ,地域への関心等が考えられ,具体的事例に散見できた.伝統技術について歴史的に類似している沖縄県読谷村のヤチムンと徳島県の藍染のリーダーの共通項として,伝統技術そのものへの習熟とこだわりが観察された.商店街を中心とした地域おこしの支援に派遣されている事例から,大学生が実践を通してコミュニケーションカや,創造性等を育成していることが知られた.四国大学の実践から,地域の伝統技術を通した体験的な教育活動により,地域リーダーを育成する可能性があることが示された.
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Research Products
(2 results)