2007 Fiscal Year Annual Research Report
学生による超小型人工衛星プロジェクトのための無線データ通信制御装置の開発
Project/Area Number |
19500772
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
浅井 文男 Nara National College of Technology, 情報工学科, 教授 (00212465)
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Keywords | 工学教育 / 科学教育 / 超小型人工衛星 / 無線データ通信 / 教材開発 |
Research Abstract |
本年度は第一にCubeSat/CanSat用の標準的な通信コンポーネントの調査・研究を行った。具体的にはCanSatに搭載するビーコン送信用TNCをPSoCマイコンを使用して設計・試作し、性能評価を行った。その結果、1個のPSoCマイコンにBell202モデム機能とAX.25UIフレーム生成機能を実装したPSoC-TNCで市販のTNCと同等の変調特性と送信動作を実現できることを確かめ。第二にCubeSat/CanSatのパケットテレメトリをリアルタイムに解読するWindowsアプリケーションソフトウェアを開発し、地上局ネットワークに対応させるためにTCP/IP通信機能を実装するとともに、クライアントプログラムとサーバプログラムに分離して分散処理を実現し、動作の高速化を図った。また、テレメトリ解読機能を拡張し、かつ、プラグ・イン化することで、容易に任意のCubeSat/CanSatのパケットデータを解読することができるようにした。 今後の課題としてはモデムの復調機能とAX.25UIフレームの受信・解読機能の実装が挙げられる。解読機能に関しては先行研究でPICマイコン用のファームウェアを開発しているので、PSoCにこれを移植すれば実現できる。復調機能に関してはいくつかの選択肢があるが、アナログ信号処理もできるPSoCには遅延検波方式が適していると思われるので具体的なモジュール構成とアルゴリズムを検討している。復調・受信動作が実現できれば変調・送信機能と統合して1個のPSoCマイコンに実装し、実用的なCubeSat/CanSat用のTNCと無線データ通信ユニットのリファレンスモデルキットを完成させる。
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Research Products
(6 results)