2008 Fiscal Year Annual Research Report
作業記憶の効率化に基づいた言語運用能力養成システムの開発
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19500780
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
平田 恵啓 Hokkai-Gakuen University, 工学部, 准教授 (30250509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井野 秀一 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (70250511)
竹内 文也 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 准教授 (30281835)
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Keywords | 教育工学 / 計測工学 / 認知科学 |
Research Abstract |
話者の声を話者自身の耳に0.2秒程度遅らせて戻す聴覚遅延フィードバック(DAF)と話者が他者の発話をほんの少しの遅れ時間でオウム返しする同時復唱は,ともに話者の発話の流暢さを乱すという類似性がある.本研究は,この類似性に着目し,研究代表者が行ってきた神経科学的な計測アプローチをベースとした言語運用能力養成システムの開発を目的とした. 本年は,1)DAF時のfMRI記録と解析を行った.4名の被験者の解析をした結果では,中前頭回や上前頭回の賦活が観測された.これらの部位は単語生成や変則文の検出時に賦活することが報告されていることから,遅延発話音声の聴取が音声生成過程に影響を与えたことが考えられる.2)毎日12分間のDAF環境下での音読を継続的に行った結果,DAF環境下でもほぼ正常に発話ができるようになった被験者では,賦活部位が減少する傾向が見られた.これらの被験者は遅延発話音声を無視することができるようになったと述べていることから,新たな脳内回路が形成されて遅延音声の情報が上・中前頭回に伝わらなくなって発話の正常化と賦活部位の減少が起きた可能性がある.3)言語運用能力の向上を目的としたシステムの開発に向けて,コンピュータモニタ上に表示される日本語文章を音読する課題を行い,これまでに行った同時復唱時と同様にアルファ波帯域の減衰が生じることを確認した.さらに4)言語データベースを用いた授業の評価から英語の語彙のつながりを理解するプロセスを検証した.当初計画した学習者の脳波の実時間計測とそのフィードバックを行う学習システムの開発は現在も進行形であるが,そのコンセプトとなる成人の脳の音声言語による可塑性の確認と,自律脳波をの振幅を心理状態の指標として利用することについての知見を得ることができた
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