2010 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害者のための即時字幕の精度と情報量向上を目指した音声認識担当者支援技術研究
Project/Area Number |
19500785
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
三好 茂樹 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (80310192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 純大 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (90352567)
白澤 麻弓 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (00389719)
黒木 速人 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (00345159)
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Keywords | 聴覚障害 / 音声認識 / 情報保障者 / 同時字幕 / 即時字幕 |
Research Abstract |
1.音声認識即時字幕システムに関する研究成果の発信 本研究成果に基づいて,高等教育機関や地域の情報保障団体,そして企業などがこの手法を容易に導入できるように,「音声認識によるリアルタイム字幕作成システム構築マニュアル」を他大学の研究者と協力して作成し,本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)を介して配布を開始した.このマニュアルには,システムを構成するために必須の各種ソフトウェアも含めており,現在までに300部程度を希望する団体へ提供し,PEPNet-Japanでの技術講習会でも活用している.また,現時点で国立大学法人3校,そして1つの一般企業で所属する聴覚障害者のための情報保障手段として実運用に供してもいる. 2.字幕作成および提示のための通信システムに関する評価研究と公開 既存のシステムは情報保障の品質の向上・維持を主眼としており,特に利用者側でのポータビリティ性や機材準備および運用に必要な人的なコストが問題であった.これらを改善し,学外での見学・実習においても運用の容易な暫定的なシステムを見出し,各種教育機関や一般企業などでその評価を実施した.その研究成果を,査読論文として形にすることができた.また,この内容をわかり易くまとめたウェブサイト(URLは「13.備考」内に記載)を構築し,情報発信に努めた.2010年5月の公開から現在までに,約3000のアクセスがあった.また,このシステムの普及活動『モバイル型遠隔情報保障システム普及事業』(三好が代表を務め,通信事業者や情報保障団体などと共同で実施)が,NPO法人パートナーシップ・サポートセンターの主催する「第7回パートナーシップ大賞」にてグランプリを受賞した.特に本事業では,「大学」のパートナーシップも加わり,3者間での協働事業という点が,今後のパートナーシップの在り方の良い見本になると評価された.
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Research Products
(6 results)