2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを利用した絶対音感訓練システムの開発
Project/Area Number |
19500788
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
榊原 彩子 Ochanomizu University, 生活科学部, 非常勤講師 (70444122)
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Keywords | 絶対音感 / e-ラーニング / 音感教育 |
Research Abstract |
絶対音感は、保有者が0.2〜0.5%と、非常に稀な能力でありながら、その臨界期内(2〜6歳)であれば、ほぼ100%、習得が可能な能力である。従来、和音判別訓練法による絶対音感習得訓練においては、訓練者がピアノで弾いた和音を幼児にきかせることで訓練を行ってきたが、本研究において、パソコンによる訓練プログラムを作成し実践した。訓練者の負担を軽減するとともに、絶対音感習得にまつわるメカニズムに関する知見の妥当性を検討するべく、より広く教育、実践をおこなう目的である。具体的には、訓練課題である和音判別課題をパソコン音源から出題し、各和音を示すアイコンをパソコン画面上に表示するようにする。幼児は正答と思う和音のアイコンをクリックすることで回答し、画面には正答であればその旨を知らせる画面、不正解であれば正答を知らせる画面を表示するようにした。 約40名の幼児に対し、パソコンでの訓練を試みたところ、正答率や答えやすさ、訓練効果についても、ピアノ音より著しく劣る点がないことが確認された。2009年4月現在、すでに4人の訓練修了者が出ている。また、ほとんどの幼児が2週間ほど練習を重ねれば、独力でマウスを操作し、画面をクリックして回答できることも確認でき、訓練者の大幅な負担軽減が実現できたと言える。 結果を自動集計するための最小限の動作も完成しているが、今後はさらに訓練状況の把握を容易にするようなプログラムの作成が課題となる。
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Research Products
(3 results)