教育CIOを中核にしたICTの統合的・計画的利用による教育経営プログラムの開発

2007 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 19500808
• Research Institution: University of Miyazaki
• Principal Investigator: 新地 辰朗 University of Miyazaki, 教育文化学部, 教授 (20284820)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 坂元 昂 東京工業大学, 名誉教授 (00016338) ; 波多野 和彦 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 准教授 (50198751)
• Keywords: 教育CIO / 教育経営 / 教育の情報化

Research Abstract

本研究では,ICTの効果的利用には,教育経営全体を見通しつつ情報メディアの利用を戦略的に企画できる人材が必要であると考えた。そこで,教育CIO(情報戦略統括担当者,chief information officer)としての役割を担ってきたと思われる校長などのスクールリーダを対象にしたICT利用による教育経営設計について問うアンケート調査用紙を作成し,調査に着手した。このアンケートの主な項目は,「期待される校長の資質」「ICT活用における校長として持つべき視点」「ICTを有効活用する上での物理的また人的条件」「ICT導入により期待する負担軽減事項」「ICT活用により教育を充実させるための工夫」「情報教育・教育の情報化についての重要性に対する認識」「ICT活用を見通した授業設計及び教育課程設計に対する認識」「ICT活用による連絡・情報共有に対する認識」「ICT利用と保護者・教育委員会など周囲との関係について」「ICTの有効のために変革が必要な人や組織について」である。これらへの回答状況により,多様な取り組みが連動し合いながら,一つの組織でICT活用が計画的に進められために必要となる学校長(管理者・リーダー)の管理能力が明らかになるものと期待される。また,英国及び国内のICT活用の先進事例を分析しながら,ICT利用場面の事例分析及び類型化を行った。これまでの事例分析により,教育CIOの在り方は,一定ではなく,国や地域ごとに異なる運用が見られることが明らかになりつつある。