2008 Fiscal Year Annual Research Report
中学校地理的分野で創案的発想の形成とその知識共有を図る地図教材支援システムの開発
Project/Area Number |
19500816
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Research Institution | Tsukuba Gakuin University |
Principal Investigator |
山島 一浩 Tsukuba Gakuin University, 情報コミュニケーション学部, 准教授 (90310193)
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Keywords | 教育工学 / 地理情報システム / 教科教材 |
Research Abstract |
本研究は,学習成果の再利用性(過去の成果をさらに発展させた課題として取り組む等)や個々の学習成果(編集した主題図)を統合して別の観点から比較してみることによって,学習者の気づきを誘発したり,発見めいた仕掛けを提供する地図教材システムを開発することが目的である.当該年度の成果は,前年度までにおいて開発してきたメッシュ地図編集システムを用いて作成したメッシュによる土地利用図から,他の図面との比較を行える機能を開発する.これは,土地利用の特徴などで他の地域と似ている図面を検索して提示できるようにするものである.この機能は,前年度に国内シンポジウムで発表したものの拡張版である.類似度を示す指標は,画像検索で用いられる距離尺度を用いて類似度を算出した.その算出値に基づきメッシュ図全体を示した画像番号とその図を構成する土地利用の地目別番号とを関連付けしてインデックス化してデータベースに格納した.開発後,複数の図面を用いて,機能の検証実験をおこなった.実験に用いた地域は,これまで一般的な土地利用の地理的な説明ができる地域である.被験者は,対象とする地図全体のイメージにひきずられ,システムが提示した地目別の詳細な類似性を指摘することができなかった.これらの知見をまとめて,ドレスデン(ドイツ)で開催されたICGG(International Gonference on Geometry and Graphics)で発表した.本システムが,主題図全体とメッシュで表現された土地利用の地目別の類似のインデックスにより,出力される結果と,被験者による目視による類似性との比較により,本システムの機能が有効であることを示した.
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