2008 Fiscal Year Annual Research Report
企業における製品開発過程の流れを疑似体験させるマイコン技術教育プログラムの開発
Project/Area Number |
19500841
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
青木 宏之 Tokyo National College of Technology, 電子工学科, 教授 (20249759)
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Keywords | マイコン / 教育プログラム / 製品開発過程 / 自由課題 / 仕様書 / 意欲 |
Research Abstract |
本研究の目的は、既に現在実施されているマイコン技術教育プログラムに主として次の二点の要素を加味し、プログラムを更に進化・向上させることにある。(1)理論に加えて実社会とのつながりをより意識できるものとする。(2)学習者の目的意識をより一層明確なものとする。 本マイコン技術教育プログラムでは一通りの基本事項を学んだ後、学んだ内容を確実に身に付けるために、学んだ内容をもとにして学習者一人ひとりが自らつくりたいものを考え企画して、ものづくりを行うという自由課題製作演習を既に実施している。本研究ではその際に、企業における製品開発過程の流れを教育プログラムに組み入れ、それを擬似体験させることにより、前記(1)(2)の目的を達成することを狙いとしている。 企業における製品開発過程の流れは大まかにいうと、製品企画→仕様設計→機能試作→評価・改良→量産設計/筐体実装→量産評価→製品出荷となる。当該年度の研究においては、前年度で得られた成果を実際の授業の中に組み入れてどのような教育効果が得られるかの検証を行った。自由課題製作演習では今年度は、ゲーム機の開発という大まかな枠組みを示したうえで、まず、つくりたいゲーム機を紙の上に仕様書としてまとめるという作業を通じて、"製品企画→仕様設計"部分の学習者への意識付けを強く行った。次に、"機能試作→評価・改良→量産設計/筺体実装"の部分については学園祭の機会を利用して、学習者の製作したゲーム機を学外の第3者に使ってもらうという舞台を設定し、第3者からの評価を学習者にフィードバックした。教育プログラムにこうした要素を盛り込むことにより、学習者の目的意識は一層明確なものとなり、ものづくりに対する意欲も大幅に高められることがわかった。
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Research Products
(1 results)