2008 Fiscal Year Annual Research Report
蓄積型自然放射線量とX線分析による古代ガラス・セラミックス材質の考古科学的研究
Project/Area Number |
19500875
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
降幡 順子 National Research Institute Cultural Properties, Nara, 都城発掘調査部, 主任研究員 (60372182)
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Keywords | 蓄積型自然放射線 / 陶磁器 / 古代ガラス / 材質分析 / イメージングプレート |
Research Abstract |
古代ガラス・セラミックスの材質調査から、当時の流通・技術伝播や日本国内での材質の変遷を併せて考察していき、当時の産業・技術史的な流れを明らかにしていくことを目的としている 当該年度は、流通や伝播を知る一つの方法として、国内の4府県18遺跡から出土した弥生時代後期から古墳時代後期のガラス約1400点について材質の時代的な変遷や加工方法を調査することにより出土遺物の分類をおこなった。その際の分析手法としてX線分析とイメージングプレートを用いたCR(コンピューテッドラジオグラフィー)法・AR(オートラジオグラフィー)法を用いた。蓄積型自然放射線量の測定(AR法)を取り入れて迅速かつ多量の遺物の分析をおこない、また当該年度は、主に紺色の着色材料などに着目して出土遺物の分類をおこなった。新たな調査研究として、修飾(中間)酸化物により分類した資料について、X線分析装置などを用いた精密な分析調査をおこなった。特に銅・鉄・コバルト・マンガン・ニッケルなどの着色材料・微量成分に着目し地域的・時代的な変遷に関するデータを得た。 イメージングプレートを用いたAR法によるガラス材質の迅速な識別化としては、PSL値の変動が許容される範囲にあるかどうかを検証するために、X線分析結果とのクロスチェックをおこなった。非破壊X線分析では、表面風化層の影響で検出できない中間酸化物の差異がAR法により検出できているが、PSL値の変動は資料による差異が大きく、資料形状含めて測定条件など考慮すべき点などの検証を引き続きおこなっている。
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Research Products
(2 results)