2007 Fiscal Year Annual Research Report
バクテリア群集の変動解析による富山湾沿岸域の海水汚染のモニタリング手法
Project/Area Number |
19510028
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中村 省吾 University of Toyama, 理工学研究部(理学), 教授 (60134996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 大祐 富山大学, 理工学研究部(理学), 助教 (40360804)
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Keywords | 海洋環境保全 / バイオモニタリング / 海洋汚染 / 変性ゲル電気泳動 / バクテリア / 16S-rRNA / 日本海 |
Research Abstract |
北東アジアの中心となる日本海は,平均水深が1,350mであるのに対し,出入り口となる海峡の水深は4m〜13mであるため,巨大な池のような形態をした半閉鎖的環境と捉えられている。そのため,この日本海で一旦汚染が始まるとその修復は困難となり,北東アジア諸国だけでなく地球レベルでも大きな損失を蒙ることになるが,この地域では現在,大気や水による汚染物質の越境的な拡散が懸念されている。そこでわれわれは,そのモニタリング方法として,沿岸域海洋生態系の中での各種パクテリアの群集変動(遷移)から海洋汚染をモニタリングする方法を確立するとともに,その有用性を検討することを考えた。 平成19年度は,まず,日本海の中央に位置する富山県下の漁港や海岸に10定点を設けた。そして,本研究の基礎的な実験として,各定点で採水・捕集したバクテリアの16S rRNA遺伝子を用いて,その変性ゲル電泳動(DGGE)パターンがどのように変化するのかを比較・観察した。その結果,DGGEパターンは季節や各定点間で変動することを観察した。また,富山湾沿岸域に共通に生息するバクテリア種と,各漁港・海岸に特有のバクテリア種が存在することを示唆する結果も得た。さらには,DGGEと位相差顕微鏡観察から,試料海水中の油汚染の有無によって,優占するバクテリア種や群集構造が異なって変化することも見出した。
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Research Products
(4 results)