2008 Fiscal Year Annual Research Report
大都市圏中心部における密度指標としての公共的緑地の配置計画の評価
Project/Area Number |
19510042
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 佳世子 The University of Electro-Communications, 大学院・情報システム学研究科, 准教授 (60311445)
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Keywords | 公共的緑地 / GIS / 密度指標 / 土地利用 / 大都市圏 |
Research Abstract |
本研究は研究代表者のこれまでの研究成果を基盤とし、公共的緑地(都市内において空地として存在することを目的とし、他の用途に用いられることなく確保された公園や緑地などの公共的な地域)に着目して、主にわが国の大都市圏中心部を対象とし、密度指標としての公共的緑地の配置計画の評価を行うことを目的とする。これは、研究代表者のこれまでの緑地評価研究の成果より、各大都市圏の特に中心部で都市密度が著しく高く緑地不足が深刻な土地利用問題となっており、緑地配置計画を再検討する必要があることが明らかになったためである。そのためには、研究期間(平成19年度-平成21年度)内にわが国の三大都市圏中心部における公共的緑地の配置計画の評価を行う。そして評価結果をもとに各大都市圏中心部において緑地不足地域を地区レベルやメッシュ単位で指摘したうえで、公共緑地だけではなく民有緑地の利用の提案や、土地利用・空間利用の再検討なども含めた導入可能な具体的改善方策をそれぞれの地域において提言する。 平成20年度には、以下の2段階の研究を行った。 1.地理情報システム(GIS)を利用した公共的緑地の配置計画の評価 前年度開発した公共的緑地の配置計画の評価方法と整備した電子地図データベースにより、まず各大都市圏中心部の土地利用現況及び経年変化を把握する。この成果をもとに緑地分布の現状や経年変化、公共的緑地の配置計画の把握を行った。さらにこれらの結果をもとに、中心地からの距離帯ごとに人口密度、市街地の面積割合などの他の密度指標と緑地量との関連性を把握したうえで、公共的緑地の配置計画の評価を行う。 2.評価結果の分析・考察 上記の評価結果をもとに、各大都市圏における公共的緑地の充足状況について把握し、各研究対象地域ごとの評価結果を比較・検討する。さらにこの結果をもとに、地域的な差異が生じる原因についても考察を行った。
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