2008 Fiscal Year Annual Research Report
混合相補性問題によるバイオマス新技術開発のインパクト分析
Project/Area Number |
19510046
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥田 隆明 Nagoya University, エコトピア科学研究所, 教授 (40233457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 智博 産業技術総合研究所, 安全科学研究部門, 特別研究員 (40402482)
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Keywords | 環境技術 / 環境政策 / バイオマス |
Research Abstract |
木質バイオマスエネルギーの需要地を考慮した上で、一般廃棄物処理事業との連携によってその利活用を図るシステムの提案を行った。また,岐阜県を対象として,木質ペレットを家庭用暖房に利用するシステムの環境負荷削減効果を定量的に評価した。まず、各プロセスのLCIデータ,および岐阜県内での木質バイオマスの発生、製造、需要に係る地理データの整備を行った。また、木質ペレットのエネルギー利活用による直接的な環境負荷削減量、および当該システムの導入によるエネルギー需給構造の変化を考慮した地域全体での間接的な環境負荷削減量を算定した。そして、これらの分析を通して、各地域で検討されているバイオマス関連事業の方向性について考察を行った。 また、バイオマスエネルギー利活用を推進するための社会技術としてキャップ&トレード方式とベンチマーク&クレジット方式に基づく2つの開発権取引を行う方法を提案し、その影響を事前に評価する影響評価モデルを開発した。また、この影響評価モデルを用いて名古屋市で開発権取引を実施した場合の影響について計量分析を行った。そして,分析の結果,キャップ&トレード方式の開発権取引を名古屋市で実施した場合,名古屋市内の都心周辺部でバイオマス供給が行われるものの、都心部の土地所有者には大きな費用負担を強いる必要があること、ベンチマーク&クレジット方式により名古屋市以外の郊外部でもクレジットの売却を認めた場合,バイオマス供給の限界費用の小さい郊外部でもバイオマス供給が行われ、都心部の土地所有者の負担は軽減されることなどを明らかにした。
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Research Products
(3 results)