2007 Fiscal Year Annual Research Report
濃縮放電処理法による希薄な気体状有害物質の無害化技術
Project/Area Number |
19510088
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山形 幸彦 Kyushu University, 大学院・総合理工学研究院, 准教授 (70239862)
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Keywords | 大気圧バリア放電 / 濃縮過程 / 揮発性有機化合物 / ディーゼル排ガス / 窒素酸化物 / ディーゼルパティキュレート / ハニカム状ゼオライト / 電気集塵 |
Research Abstract |
濃縮放電処理法による希薄な気体状有害物質の無害化技術を開発するため、本年度は希薄VOCの高効率浄化実験と、ディーゼル排ガス中のNOxとDPMの同時分解実験を行った。多段式吸着・放電装置の各電極間にゼオライトを担持させた無機繊維ハニカム体を挿入し、風量60m^3/h、100〜4000ppmの各種VOCガスの分解を行い、高い分解効率が得られた。また、大気圧バリア放電生成用の電源回路を工夫する事で、従来問題となっていた電極耐久性の向上、力率の改善を達成した、細線多針形状のコロナ電極を前段に配置し電気集塵機能を兼ね備えた放電処理装置(EP/DBDリアクター)を作製し、最大45L/minの実ディーゼル排ガス中のDPMの集塵実験を行った。DC 5kVを印加して生成した負コロナ放電では、フィルターでは捕捉困難な0.1μm以下の極小DPMも90%以上の集塵率で捕集できることが示された。また、コロナ電極を改良して長時間動作時の集塵率低下の抑制も達成できた、EP/DBDリアクターで集塵したDPMのNOガスとの同時分解実験では、リアクターを外部ヒータで加熱する事により、DPM、NOx同時分解の反応応答性の大幅な改善と、バリア放電の消費電力低下を達成した。従来の分解反応進行の遅さと高い消費電力は、排ガス中の水分のリナクターへの付着によるバリア放電生成の阻害である事を明らかにした、一方で、集塵DPMと模擬ガスを用いた実験では、ガス中に水分が存在する場合にNOxの分解率が著しく向上し、また放電処理によるN_2O等の副生成物の生成も観測されず、DPMがほぼ完全分解している事が示された。
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