2009 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸都市域におけるふん便性細菌の汚染状況の把握と汚染源追跡手法の開発
Project/Area Number |
19510089
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鈴木 祥広 University of Miyazaki, 工学部, 准教授 (90264366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 照豊 宮崎大学, 農学部, 准教授 (20240294)
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Keywords | 沿岸都市域 / ふん便性細菌汚染 / 沿岸域実態調査 / 腸球菌 / 汚染指標細菌 |
Research Abstract |
平成21年度は,沿岸域レクリエーションエリアのモニタリング調査を継続するとともに,先端的な分子生物学的解析手法であるパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)法を水環境に適用させ,ふん便細菌の汚染源追跡手法としての有用性を検討した。最終年度(平成22年度)の汚染源追跡の前段階的研究として,沿岸水から単離・同定したふん便指標細菌である腸球菌種について,PFGE法による遺伝子型の解析について試みた。 (1) 2009年モニタリング結果 宮崎県宮崎市内のレクリエーションエリアを対象に,ふん便汚染指標菌であるふん便性大腸菌群(FC)と腸球菌(ENT)のモニタリング調査を実施した。調査期間中のFCおよびENTの細菌数は,それぞれ0~6.3×10^3 CFU/100mLおよび0~5.2×10^3CFU/100mLの範囲で検出された。サーフィンエリアにおいて高い細菌数を示す地点があったが,海水浴場の細菌数はいずれの地点においても低かった。両ふん便性細菌も塩分濃度と有意な負の相関を示し,前日降水量とは高い正の相関を示した。降雨による影響が非常に高いことから,これらの情報をレクリエーションエリアの環境衛生に利用することが期待できる。 (2) PFGE法による遺伝子型の解析 沿岸水試料から単離した腸球菌のうち,Enterococcus faeciumの方がEnterococcus faecalisよりも高頻度で同定された。そこで,E. faeciumを指標細菌として,沿岸域から単離した菌株にっいて,PFGEによって解析した。その結果,全40株のE. faeciumは9種類の泳動型を示し,試料ごとに異なる泳動型であった。PFGE法による遺伝子型の解析によって,各試料のE. faeciumの特徴付けができた。この特徴を解析することによって,腸球菌を用いて汚染源追跡が可能であることがわかった。
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