2007 Fiscal Year Annual Research Report
化学原料を製造するバイオリファイナリー反応技術の研究
Project/Area Number |
19510090
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
筒井 俊雄 Kagoshima University, 工学部, 准教授 (60133097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 和也 鹿児島大学, 工学部, 教授 (60041555)
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Keywords | バイオリファイナリー / バイオマス / 水熱反応 / ゼオライト / 化学原料 / 芳香族 / オレフィン / 持続可能社会 |
Research Abstract |
持続可能な循環型社会を構築するため、再生可能な資源であるバイオマスを有用かつ高付加価値の化学品に直接転換する反応技術の開発を目的とする研究を行った。研究項目として、1)バイオマスから含酸素低分子化合物への転化反応の研究、2)含酸素低分子化合物の芳香族・オレフィン化の研究、3)ゼオライトを用いる気相反応装置の研究を行った。1)バイオマスから含酸素低分子化合物への転化反応の研究では、グルコースを原料として、170〜300℃の加圧水熱条件下で種々の触媒を共存させてレブリン酸への転化反応を行い、酸触媒とくに塩酸が高い活性を有すること、ゼオライトも有用であること、低温での反応が好ましいことを明らかにした。また、実原料としてサトウキビから砂糖を取得する際に副生する廃糖蜜を用い、同様な結果が得られることを明らかにした。2)含酸素低分子化合物の芳香族・オレフィン化の研究では、ゼオライト触媒による気相反応で、レブリン酸をケトン、ヒドロキシルケトン、酢酸に転化可能であること、ヒドロキシルケトンを金属/ゼオライト触媒でケトンとすることができること、これらのケトン、酢酸はさらにゼオライト触媒によりBTXを中心とする芳香族およびプロピレンやブテンなどの低級オレフィンに転化できることを明らかにした。3)ゼオライトを用いる気相反応装置の研究では、気相接触反応に適した流動層やドラフトチューブ反応器の流動特性について検討し、触媒の粒子表面状態の設計が流動性に大きな影響をおよぼすことを明らかにした。
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