2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライフサイクルアセスメント基づく鉛フリー快削銅合金の開発
Project/Area Number |
19510101
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
末吉 秀一 Kagoshima University, 大学院・理工学研究科, 教授 (70041548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 義和 鹿児島大学, 工学部, 技術専門職員 (80448563)
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Keywords | 鉛フリー銅合金 / 二硫化モリブデン / 硫化銅 / 被削性 / 機械的性質 / 引張特性 / エコマテリアル / ライフサイクルアセスメント |
Research Abstract |
平成19年度は青銅溶湯に二硫化モリブデンの添加を試みた。その結果、二硫化モリブデンと銅が反応して硫化銅が均一に分散した青銅が得られた。被削性を調べたところ、硫化銅は切削加工時には軟らかい六方晶に変態して切屑/工具接触面における摩擦係数を低減させることによって切削抵抗を減少させること、硫化銅は仕上げ面粗さには影響を及ぼさないこと、硫化銅はチップブレーカーとして作用し切屑処理性を改善することなど、優れた被削性を有することが明らかとなった。また、引張試験を行ったところ、二硫化モリブデンの添加量が多いほど、硫化銅の量は多くなるが、空隙も多くなること、二硫化モリブデンの添加量が多いほど、硬さは高くなるが、引張強さや破断伸びは減少すること、鉛を含む従来の青銅やビスマスを含む鉛フリー青銅に匹敵する被削性と機械的性質を有する青銅を作成するためには、空隙や硫化銅の量および大きさを適切に制御することが重要であること等が明らかになった。これらの結果は平成19年11月14日、15日に開催された銅および銅合金技術研究会講演会で講演発表した(「硫化物を添加した鉛フリー青銅の被削性」および「硫化物を添加した鉛フリー青銅の機械的性質」)。その後論文としてまとめ同研究会に投稿したところ、受理され、近く掲載される予定である。
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Research Products
(3 results)