2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規な多機能バイオナノシリカ粒子による細胞への選択的ターゲッティング
Project/Area Number |
19510117
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中村 教泰 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (10314858)
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Keywords | ナノバイオ / ナノ材料 / ナノ粒子 / 有機シリカ / イメージング / 抗体 / ドラッグデリバリー |
Research Abstract |
標的細胞への選択的ターゲッティング技術の確立はドラッグデリバリーシステムやイメージングなど医療への貢献が期待できる。標的細胞への選択的ターゲッティング技術を確立すべく多機能バイオナノシリカ粒子の作製を行ない、粒子がサイズにより細胞にどの程度、どの様にターゲッティングされるかといった"粒子サイズー細胞ターゲッティング相関"ならびに表層機能化に使用したバイオ分子の違いにより粒子が細胞にどの程度、どの様にターゲッティングされるかといった"粒子表層機能化一細胞ターゲッティング相関"を体系的に検討し以下の結果を得た。貪食能の強いマクロファージを標的細胞として研究を進めた。in vivoにおいて粒子のサイズとその影響の評価法を確立した。粒子サイズにより組織内、細胞内への取り込まれやすさが変化することが確認できた。またマクロファージ内における粒子の細胞内局在に関して粒子表面の特性に応じた変化を観察し、粒子サイズのみならず表面電位の重要性を見いだした。さら腫瘍細胞への選択的ターゲッティングとして腫瘍細胞に特異的に発現する抗原を標的とした抗体を用いて研究を進めた。腫瘍細胞に選択的に結合する多機能ナノ粒子の作製を行なうことができた。形態学的評価として多機能バイオナノシリカ粒子を添加した培養細胞に対して蛍光顕微鏡を用いて粒子の細胞への接着、細胞内への取り込み等を観察し動画として撮影することに成功した。さらに電子顕微鏡において粒子の細胞内局在を観察し、細胞内におけるナノ粒子の多様な存在様式を詳細に明らかにした。これらの成果は今後、ナノ粒子を用いたイメージングやドラッグデリバリーシステムの研究において有意義であると考えられる。
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Research Products
(11 results)