2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19510122
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
北澤 真一 Japan Atomic Energy Agency, 核融合研究開発部門, 研究員 (10373234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 勇一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 放射線高度利用施設部, 研究副主幹 (40360424)
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Keywords | 合金ナノチューブ / 結晶成長 / 原子・分子物理 / 自己組織化 / ナノ材料 / レーザー・アブレーション / 蛍光分光 / 表面科学 |
Research Abstract |
1)実験装置の整備 (1)光学系(アブレーション用レーザー等)、(2)結晶成長チェンバー(本体およびターゲット試料ホルダーなど)、(3)排気系、(4)温度制御系(加熱系・冷却系)を製作・整備した。(1)の光学系と(2)および(3)の排気系は、高崎研の既存設備を元に、必要な部品などの作製・購入により整備した。(4)に関しては、新規に簡便な加熱系・冷却系・温度制御系整備した。しかし、平成19年度中に、所属機関の安全管理が非常に厳しくなり、実験装置の整備を東海研の放射線管理区域内のレーザーから高崎研の放射線管理区域外のレーザーを用いることに変更したが、レーザー防護の制約上、使用許可が降りず、レーザー実験は行わなかった。そのため、準備実験として、イオンビーム照射により表面近傍の物性評価を行った。 2)創成機構のモデル化 これまでに生成したNi_2In_3合金ナノチューブの形状を、生成条件により解析し生成機構のモデルを組み立てた。すなわち、蒸着したc-NY-In混合薄膜を熱処理すると、融点の低いInが液体状態で、融点の高いNiを取り込みながら、過冷却状態の合金を含んだ液体金属が、蒸着薄膜内の残留圧力で薄膜表面上に押し出され、液体状の島を形成する。その島が、冷却により急激に結晶化していぐというモデルを構築した。既存の合金ナノチューブの走査型および透過型電子顕微鏡像を解析し直し、その径およびアスペクト比から、中空構造を持つことを確認し、上記のモデルを定性的に合理性の高い合金ナノチューブ創成機構のモデルとして公表した。
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