2007 Fiscal Year Annual Research Report
液滴の表面張力を利用した微小物体のマニピュレーションに関する研究
Project/Area Number |
19510131
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 健司 Kogakuin University, 工学部, 准教授 (50251351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉井 康彦 工学院大学, 総合研究所, 准教授 (90345108)
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Keywords | MEMS / マイクロマシン / エレクトロウェッティング / 液滴 / 表面張力 / 撥水性 |
Research Abstract |
本研究は,電界により基板表面の濡れ性を制御して液滴を輸送するEWOD(Electrowetting on Dielectric)技術と,撥水面上の液滴の表面張力を利用した荷重支持を組み合わせ,液滴上に微小物体を支持して搬送,回転,位置決めなどを行う技術を確立することを目的としている.平成19年度には,まず,EWODによる液滴輸送の信頼性を向上するため,デバイスの加工条件,電極形状とピッチ,グラウンド電極の配置,電圧の引加方法などの最適化を行った.また,様々な電圧パターンを発生し供給するための回路とプローブアレイの開発を行った.その結果,液滴の輸送を再現性よく行うことが可能になった.次に,液滴の上に物体を支持して輸送するデバイスを製作し,4個の水滴(4μL)の上に7.5mm四方,20mgのPDMS製の搬送物を載せ、8.25mm/sで直線駆動することに成功した.また,3つの液滴上にロータを支持し,液滴を円形の電極に沿って回転させ駆動するマイクロモータを開発し,質量7.7mg,直径5mmのロータを最大320rpm(液滴速度80mm/s)で回転させることに成功した.さらに,一定量の液滴の自動生成を行うことを目的として,EWOD技術を用いて大きな液滴から小さい液滴を分離する技術の開発を行った.撥水加工された二平面間に液滴を閉じ込め,印加電圧を調節することにより,2μlの液滴を分離することに成功した.
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Research Products
(3 results)