2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19510149
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森川 克己 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 准教授 (10200396)
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Keywords | 生産計画 / スケジューリング / 協働的 / 階層的問題 / 最適化 |
Research Abstract |
平成21年度は以下の2項目について取り組んだ。 1. 製品組立工程とロット生産工程で構成された2工程生産システムを対象として、工程ごとに担当者を割り当てて生産計画を順に立案する局所最適化アプローチと、工程全体を対象として同時に生産計画を立案する全体最適化アプローチをモデル化した。ここに局所最適化アプローチは実在の環境を参考としている。ロット生産工程の組み合わせ的性質や、期ごとに計画期間をシフトさせつつ運用することより、全体最適化が必ずしも局所最適化に勝るとは限らないことを実験的に明らかにした。また、工程を熟知した担当者をそれぞれ割り当てることで、当該工程のもつ潜在的能力を引き出せると仮定した場合、2%の効率向上でも全体最適解を上回るパフォーマンスが得られた。このことより、人間スケジューラが現場の能力を引き出すために行っている現場作業者との協働的活動の重要性が確認されるとともに、そのような活動を加味できる仕組みの必要性が明らかとなった。 2. 作業者の技能を考慮した生産計画とスケジューリングの階層的問題に着目し、製品受注情報が時間の経過とともに変化する場合のある状況下において、作業に要求される技能の制約を考慮しつつ注文の変化に対応させるためのスケジューリングモデルとリスケジューリングモデルの構築を行った。注文の変化が大きい場合、変化に備えて熟練技能者の能力を確保しておくスケジュールが,注文変更に伴うスケジュール変更の頻度を抑制することを実験的に明らかにした。
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