2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニュータウンにおける住民意識の変容と公共圏形成の可能性に関する研究
Project/Area Number |
19510153
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
川向 肇 University of Hyogo, 応用情報科学研究科, 准教授 (30234123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 昌宏 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (00151184)
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Keywords | 地理情報システム / コミュニティ / ニュータウン / 住民意識調査 |
Research Abstract |
この研究では、大都市近郊において1960年代以降を中心として整備されてきたニュータウンでは、その入居が始まって以来約40年が経過しており、ニュータウンの居住者の高齢化の進行に見られるように、そのあり方が大きく変容している。しかし、これらのニュータウン建設以前から存在する伝統的な地域コミュニティと比べて、地域への関係のありかたがどのように違うのか、という定量的な研究は行われていない。 そこで、大都市近郊のニュータウンの住民とその周辺地域比較的伝統的な住民の間で、地域課題や住民の地域についての理解と地域社会の中における活動に関して意識調査を実施し、伝統的な地域コミュニティとして運営されてきた地域とニュータウンとして出発した地域社会における地域運営や地域課題の違いについて調査を実施し、地域社会の認識やその意味がこれらの新旧両地域社会での違いを定量的に明らかにする。その上で、これらの住民間で地域における課題解決と住民の地域への関与のあり方の違いを明らかにすることが、本研究の目的である。 本年度は、調査候補先の絞込みを行うと同時に、県内に存在するニュータウンにおける再生の取り組み状況の調査、また、昭和30年代以降に本格的に開発が進められていったニュータウンなどの現状に関する調査、調査対象地域における住民や当該自治体のコミュニティ担当者へのヒアリング調査、タウンミーティングへの参加、これまで、都市社会学において蓄積されてきた研究成果の渉猟と理解、分析仮説の構築に力点を置いた研究を行った。質問紙調査を実施する前段階でのヒアリング調査を中心とした事前調査とこれまでの各種の都市社会学や近年着目されているソーシャルキャピタルとの関連、また、調査手法として検討しているAHPにおいて用いられている価値のウェイト計算手法の適用可能性などに関する検討も行った。
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