2008 Fiscal Year Annual Research Report
多変量解析とデータマイニングによる保険薬局の調剤過誤防止策具現化の研究
Project/Area Number |
19510154
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Research Institution | Hokkaido Pharmaceutical University School of Pharmacy |
Principal Investigator |
早瀬 幸俊 Hokkaido Pharmaceutical University School of Pharmacy, 薬学部, 教授 (30112585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 秀彦 北海道薬科大学, 薬学部, 准教授 (70326560)
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Keywords | 医療安全 / 調剤過誤 / 品質管理 |
Research Abstract |
○平成20年度は主に現場薬剤師および事務職の調剤過誤に対する意識のアンケート結果の発展的解析、並行してインシデントデータと過誤データの収集と定量的解析に努めた。 ○成果としては意識の発展的解析を「保険薬局における組織管理姿勢と安全意識に関する研究」として第129回日本薬学会(京都)で発表でき、論文として医療安全を主内容とする学会誌に投稿済である。概要を以下に示す。【対象と方法】チェーン薬局41店舗で、薬剤師(n=257)と事務職(n=152)を対象とするアンケート調査を実施し、組織運営やミス対策などに関する68の質問項目を設定、5件法で回答を求めた。職種別に因子分析を行い、抽出された因子を比較検討した後、共分散構造分析で各因子間の関連性について検討した。【結果と考察】因子分析では、薬剤師・事務職の業務内容の違いなどから、若干因子の構成内容が異なる組織管理姿勢に関係する4因子と安全意識に関係する3因子の計7因子が抽出された。共分散構造分析の結果、薬剤師においては、安全意識に関する因子には、上司、薬局、組織が直接的・間接的に複雑に影響していた。一方、事務職では安全意識への他の因子からの影響は、薬剤師と比して単純な構造だった。これらのことから、職務内容の違いを考慮した管理姿勢を検討する必要性が裏付けられた。また、職種間で共通して、組織の関わりが、薬局スタッフ全体の意識の向上につながるという点で、薬局運営を改善するために重要であることが示唆された。 ○インシデントデータは内容ごと、および意識と関連させる2つの方法で解析中である。
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Research Products
(3 results)