2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療・介護の質を守るためのスタッフスケジューリングと勤務表作成支援システムの研究
Project/Area Number |
19510156
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
池上 敦子 Seikei University, 理工学部, 准教授 (90146936)
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Keywords | スタッフスケジューリング / 訪問介護 / 勤務表作成 / 経路探索 / 実行可能性 / 情報の流れ / 勤務表作成支援システム / 現場調査 |
Research Abstract |
本年度は,与えた条件が満たされなかった場合の処理を考えることと,条件を変更する際に条件緩和等の目安となる情報を与えることを目標とし,訪問介護スタッフスケジューリングとナーススケジューリングのそれぞれについて検討することを考えていたが,調査の可能性から,訪問介護スタッフスケジューリングに問題を絞り,問題の拘束条件に関わってくる情報の流れや変更の頻度等を整理し,勤務表作成支援システムの在り方について検討した,具体的には,訪問介護事業所として一般的と思われる事業所(2007年11月現在:常勤ヘルパー4名,登録型ヘルパー23名,利用者75名)を対象に,情報の流れを調査したので,その概要を報告する. 作成されたヘルパー勤務表と利用者へのサービス提供表は,月末に得られた情報を基に作成され,それぞれヘルパーと利用者に配られる.しかし,利用者が高齢者であることから.体調の変化などによる急なキャンセルや変更も多く,また,登録型のヘルパーが多くの割合を占めることから,彼らの予定変更も多い.これらに加えて,利用者数も増加傾向にあり,日々に交わされる予定変更等の情報量も増大していることから,情報の伝達方法を曖昧にしていた場合に起こりえる伝達漏れの危険性が問題となってきている.調査からは,変更情報を確かに確保できるようなツールと連動できる勤務表作成支援システムが有効であることがわかってきた.また,日々変更される状況に対応できるような再スケジューリング機能や,小さな変更を吸収できるような(柔軟な勤務表を作成できるような)勤務表作成アルゴリズムが必要であることもわかった.
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