2008 Fiscal Year Annual Research Report
自由参加型データベースを用いた無塗装耐候性鋼橋の維持管理システム構築に関する研究
Project/Area Number |
19510168
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
村上 茂之 Gifu University, 総合情報メディアセンター, 准教授 (60283719)
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Keywords | 維持管理工学 / 安全情報・環境整備 / 社会の防災力 / モバイルシステム / データベース |
Research Abstract |
H20年度は、無塗装耐候性鋼橋の健全度評価手法の精度向上の目的で、岐阜県内に選定した6橋を対象としてワッペン式暴露試験を実施した。ワッペン式暴露試験とは、50mm角の正方形の鋼材を橋梁の桁腹板やフランジに貼付け、それぞれの部材が曝された自然環境下で一定期間暴露した後に、重量を計測することによって腐食速度を計測する試験であり、対象構造物の劣化速度を算定するために有用な試験方法とされている。対象構造物の劣化速度を精度よく算定することで、健全度評価手法の精度が向上することが望まれるため、本研究の一環として実施した。暴露機関は1年を目安としており、助成期間終了までには劣化速度の推定に対して有用なデータを取得することが可能である。今回の暴露試験片設置においては、同時に、橋梁の構造諸元の計測、電磁膜厚計によるさび厚の計測、セロファンテープ試験によるさびレベルの判定なども同時に実施している。ワッペン式暴露試験の結果が出ていないため、今年度実施した一連の研究の成果は明確ではないが、ワッペン式暴露試験によって対象橋梁が曝された腐食環境の評価がなされ、セロファンテープ試験やさび厚測定結果などから評価できる腐食進行の程度を検討することで、精度の高い健全度評価手法の確立に有用なデータが蓄積できる。 また、今年度も引き続きデータベースの充実およびユーザインターフェースの改良を実施してきたが、これらについては継続的な改良が必要であり、今後も実施する予定である。
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