2008 Fiscal Year Annual Research Report
レーダポーラリメトリによる山地帯における土砂崩壊地域および被災住宅地域の識別
Project/Area Number |
19510183
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 亮一 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 准教授 (00293184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 寛喜 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20251788)
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Keywords | 地震 / 土砂災害 / 地球観測 / リモートセンシング / 自然災害 / レーダポーラリメトリ / 合成開口レーダ / FDTD解析 |
Research Abstract |
POLSAR画像解析を用いた,山地帯に点在する被災住宅(人工物)群の識別ための新たな画像解析方法を開発するため,以下の研究を行った. (1) 人工物検出のための新たな偏波散乱成分を用いた画像解析 従来の散乱電力分解法(4成分モデル)のアルゴリズムで使用されていなかった3×3平均化Coherency行列の(1,3)成分および(3,1)成分に注目し,これらの成分を積極的に利用した新たな画像解析手法の開発を試みた.本提案手法を用いた画像解析の結果,これまで検出が困難だった「レーダ照射方向に対して大きく傾斜して配置された住宅群」の検出精度が大幅に向上することがわかった.(1,3)および(3,1)成分のレーダ照射方向の変化に対する振舞いは,FDTD偏波散乱解析により解析的にも確認した.以上の結果を考慮して,提案する新たな画像解析手法を,山地帯の被災地周辺のPOLSAR測定データに適用したところ,山地帯に点在する住宅群識別の精度向上に大きく役立つことがわかった. (2) 山地で発生する自然ダム識別のための偏波散乱解析 地震等で河川の流れがせき止められてできる自然ダムの識別に有効な「植生と水面の間で発生する2回反射散乱成分」がどのような条件でエンハンスされるのかを,簡易植生モデルに対する偏波散乱解析により調べた.PCで計算可能な比較的小さな植生モデルに対する解析の結果,水位が高い場合にのみ特徴さる2回反射散乱成分が発生することが確認された.
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Research Products
(7 results)