2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘビ毒に含まれる医薬シーズとして有用な蛋白質をコードする遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
19510201
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
阿刀田 英子 Meiji Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (20221046)
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Keywords | ハブ / ゲノム / 抗凝固タンパク質 / C型レクチン / フォスミドライブラリー / IX-X / bp / IX-bp |
Research Abstract |
【1】PCRによるIX-bp A鎖遺伝子の構造解析 血液凝固IX因子・X因子結合タンパク質(IX/X-bp)と共通のB鎖を有する血液凝固IX因子結合タンパク質(IX-bp)のA鎖をコードする移転子について、ハブゲノムDNAを鋳型とするPCRにより増幅したDNA断片の塩基配列を解析することにより、IX-bp A鎖コード領域の構造を明らかにした。その結果、IX-bp A鎖遺伝子もIX/X-bp A鎖遺伝子と同様、5つのイントロンにより分断された6つのエキソンからなることが明らかになった。IX-bp A鎖遺伝子におけるイントロン挿入部位は、IX/X-bp A鎖遺伝子におけるイントロン挿入部位と相同であり、イントロン同士の配列にも高い相同性がみられた。従って両遺伝子が遺伝子重複により作られたことが明らかと思われた。しかし、その大きさはかなり異なり、IX/X-bp A鎖遺伝子が約6,000bpであったのに対し、PCR断片を繋いだIX-bp A鎖遺伝子の大きさは約3500bpであった。 【2】IX-bp A鎖遺伝子を含むフォスミドクローンのクローニング 上のPCR断片の配列解析から遺伝子全体を含むフォスミド・クローンをスクリーニングするのに必要な情報を収集し、得られた情報を基に設計したプライマーを用いてフォスミドライブラリーをスクリーニングした。その結果、IX-bp A鎖遺伝子を含むフォスミドをクローニングすることができた。このクローンの配列は現在解析中であるが、IX-bp A鎖翻訳領域の塩基配列はIX-bp A鎖cDNAおよび【1】で得られた配列と完全に一致しているものの、イントロン部分の配列に関しては大きさにも違いが認められたことから、IX-bp A鎖遺伝子が複数存在するか、あるいは類似遺伝子の存在により【1】で誤った結果が得られた可能性も考えられるので、更に精査しているところである。
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