2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達系におけるグルタミン輸送を制御する化合物の創製
Project/Area Number |
19510228
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Research Institution | Suntory Institute for Bioorganic Research |
Principal Investigator |
島本 啓子 Suntory Institute for Bioorganic Research, 主幹研究員 (70235638)
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Keywords | グルタミン / トランスポーター / 阻害剤 / グリア細胞 / 立体配座固定 |
Research Abstract |
反応性グリアに多く発現しているASCT2にまず焦点をあてて進めた。ASCT2が発現しているとされる脳腫瘍由来C6細胞株について[^3H]Glnの取込能と種々のアミノ酸による阻害の選択性を調べた。同様に肝腫瘍由来SK-Hep1細胞についても調べたが、他の取込システムの関与が示唆され、C6細胞の方が評価系として適していることが明らかになった。ASCT2の評価系としてはC6細胞が適していることがわかった。また、強制発現系についても検討したが、細胞自身が持つ内因性の取込が高いので、発現させるホスト細胞のさらなる検討が必要である。今後、他のシステムとの比較のためには、リボソームに再構成させるなどの手法も有用であると思われる。 一方、阻害剤候補として、グルタミン骨格を三員環で固定したアミノ酸やASCT2と相同性の高いグルタミン酸トランスポーター(EAAT)阻害剤TBOAの末端をアミド化した類縁体などを合成して、上述のC6細胞への[^3H]Gln取り込み阻害能を評価した。その中で、グルタミンのfolded formを固定した類縁体であるCCG-IIIが、アスパラギンとほぼ同等の強さの取り込み阻害能を示すことがわかった。 末端がアミド基以外の類縁体は阻害活性がなく、アミド基が重要であることがわかった。
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Research Products
(3 results)