2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19510245
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷垣 真理子 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (50227211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩出 浩和 城西国際大学, 外国語教育センター, 助教 (60235497)
容 應萸 亜細亜大学, 経営学部, 教授 (20230849)
林 少陽 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (20376578)
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Keywords | 地域統合 / 香港・マカオ / 珠江デルタ / 広東省 / 近現代史 / 地域社会 |
Research Abstract |
プロジェクトは華南地域を単体的な単純和ではなく、地域的な文脈のなかで有機的にとらえようとするものである。その際、現状にのみ関心を持つのではなく、その歴史的淵源をさぐることを大きな柱とする。華南地域社会の一大センターである香港を定点として、本プロジェクトは(1)香港社会の歴史的発展、(2)香港と周辺地域、とりわけ珠江デルタ地域との関係、(3)香港と汕頭・厦門・梅県など僑郷との関係、(4)香港ネットワークの域外延伸(北米や東南アジア)、(5)台湾と香港との相互関係、(6)マカオの歴史的発展と香港との比較、の課題に取り組む。中国の経済発展著しい中で、現代中国に関する研究は質的にも量的にも拡充の方向を続けている。華南地域では行政的枠組みを越えて人・モノ・金の交流が1980年代半ば以降急速に拡大している。しかし、上海と同様に重要な地域でありながら、華南地域に関しては、台湾は台湾、香港は香港と個別の単位で研究が進み、同地域を有機的な地域社会として把握しようとする研究はまだ少ないように思われる。本年度はまず、香港・広州・マカオについて、これまでの研究蓄積を討論し、本研究プロジェクトのコアとなる議論を打ち立てるべく討論を重ねた。その上で、夏に参加者合同で現地調査を行った。当該調査は香港・マカオから珠海、中山を経て広州に入り、恵州から河源、深?を見学した。その際に各地の政府機関はもとより、香港大学アジア研究センター、同大民意研究プログラム、香港天地図書公司、マカオ大学、広州中山大学の香港マカオ珠江デルタ研究センターの関係者と意見交換を行い、今後の調査のための協力関係を築いた。なかでも、中山大学の毛艶華教授は2008年1月に訪日し、本プロジェクトと日本広東研究会との共催で、講演会を開催した。
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Research Products
(4 results)