2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 友幸 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (40166723)
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Keywords | 言語行為 / 発語内行為 / 指令 / 約束 / 選好 / 動的認識論理 / 動的義務論理 / 動的選好論理 |
Research Abstract |
本研究では、最近登場したアップデイト論理の手法を言語行為のもたらす変化の研究に応用するが、その際、すでに本研究代表者のこれまでの研究で定式化されている指令行為の論理の、(A)時間の流れを考慮したシステムへの拡張のための研究と、(B)多様な種類の言語行為への拡張のための研究を並行して行い、最終年度までに段階的に全体を統合していくことが計画されている。初年度に当たる本年度の研究においては、このうち(B)が予定以上に順調に進んだため、こちらの課題の研究に主に力を注ぐことした。その結果、すでに、本年度に予定されていた指令と約束の両方を含む論理の定式化だけでなく、20年度に予定されていた知識と選好の動的変化を扱う論理と指令の論理を組み合わせて、慣習的な効果をもつ発語内行為と、聞き手の考えや行動に実際に影響を及ぼす行為を区別しつつ扱う論理も定式化がすみ、それぞれ審査を経て国際ワークショップで発表したのち、さらに審査を経て、論文がそれぞれドイツとイギリスの出版社から刊行された論文集に収録されている。さらに、21年度に予定されていた言明行為への拡張のための研究にも前倒しして着手し、分析の対象を言明一般ではなく、主張行為と譲歩行為に細分化して、それぞれがもたらす命題へのコミットメントの違いをも考慮した論理を定式化した。この研究に、さらに過去の主張や譲歩を取り消す行為を加えて拡張した論理が、取り消しなしの論理と比べ格段に複雑になることが、明らかになりつつある。 また(A)に関しては、上記のように(B)を先行させることにはなったものの、予定通り、HortyらのSTIT理論のモデルの構造の分析に着手しており、次年度はこちらに主に力を注ぐ予定である。
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[Journal Article] Acts of Promising in Dynamified Deontic Logic2008
Author(s)
Tomoyuki Yamada
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Journal Title
Ken Sato, Akihiro Inokuchi, Katashi Nagao, & Takahiro Kawamura(eds.): New Frontiers in Artificial Intelligence: JSAI 2007 Conference and Workshops Miyazaki, Japan, June 18-22, 2007 Revised Selected Papers(Springer, Berlin Heidelberg New York)
Pages: 95-108
Peer Reviewed
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