2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520031
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大須賀 史和 Yokohama National University, 教育人間科学部, 准教授 (30302897)
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Keywords | 人格 / 存在論 / ロシア |
Research Abstract |
今年度は資料状況の調査を行うと共に、10月にモスクワで開催された国際会議に参加する機会を得たため、これまでの研究成果を踏まえつつ、本研究計画の構想と関連させる形で研究協力者と共に口頭報告を行った。また、国際会議報告集への掲載論文一篇の成果を挙げた。 12月にロシアで行った調査では、主としてモスクワにあるロシア国立図書館において2000年以降に刊行された哲学研究文献や学位論文など、近年のロシアにおける哲学研究の状況を確認した。この中で、2000年以降一時的にロシア哲学研究に関する学位論文の量が減少する傾向がみられたが、ここ数年は再び増加傾向を示しており、またテーマ的にもこれまでにないアプローチの研究が現れ始めており、本研究計画を遂行する上で参考となる資料が得られた。 また、3月にプラハで行った調査では、プラハに亡命したロシアの知識人が英語・ドイツ語・フランス語などロシア語以外の言語を使用して、精力的な著述活動を行っていたことが判明した。その中でも、本研究計画で取り上げる対象としているニコライ・ロスキーが革命前のロシアで提唱していた直観主義の立場を英語で再展開しており、自らの哲学をヨーロッパに向けて発信しようとしていたことが明らかとなった。これらの資料は日本の大学図書館等には収蔵されていないものが多く、今後も地道な調査を必要とすると予想される。 なお、今年度はベルリンでの調査も予定していたが、本研究計画にかかわる文献資料の所蔵状況を事前に確認することが難しかったため、改めて来年度に調査を行うこととした。これに代えてパリで亡命哲学者の足跡に関わる調査を行い、有益な周辺情報を得ることができた。
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Research Products
(2 results)