2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松本 浩一 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (00165888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 宏 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (00229626)
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Keywords | 道教儀礼 |
Research Abstract |
この研究の目的は、現代の台湾の北部・南部の道士たちがおこなう儀礼が、宋代の儀礼書からどのような発展をたどってきたか、その発展の系譜と現在の儀礼を形作る思想・論理構造を宋代の儀礼書との比較を通じて明らかにすることを目的としている。19年度は、従来から行ってきた宋代の道教儀礼書『上清霊宝大法』の読み合わせを進めるとともに、12月には松本・丸山ともに、台湾師範大学において、台湾の研究者たちにその成果を公表し、その問題点や読書会の在り方などについて討議する機会をもった。さらに中央研究院文哲研究所において、松本は中元節・普渡の現状と宋代からの変化および宋代儀礼書の普渡儀礼の構造について、丸山は台湾南部の奏職文検について、宋・明時代の伝度文献からの変遷をふまえて考察した成果を発表し、討議を行った。そこでの発表論文については、その場での討議をふまえて検討を進め、その成果を本年5月の香港・中文大学での国際学会で発表する予定であり、すでに二人とも原稿を提出している。また台湾の調査においては、松本は台湾北部の道士の儀礼について、8月に特に中元説の普渡儀礼についての調査を進め、さらに道士を含む台湾の民間宗教者の儀礼について比較研究した成果を、中央研究院民族学研究所において研究発表を行い、その成果や問題点・研究方法などについて討論を行った。丸山は12月から1月にかけて、南部の道士の奏職文検とその実際の使用法、および小法事に係わる民間の神々の道士の捉え方についての調査を進めた。
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Research Products
(4 results)