2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松本 浩一 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (00165888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 宏 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (00229626)
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Keywords | 道教儀礼 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度に引き続き宋代道教儀礼書『上清霊宝大法』について、読み合わせと問題点の検討を進めた。また松本は台湾北部道士の普渡儀礼についての調査を進めるとともに、その宋代の儀礼書からの系譜をたどる研究を行い、台湾の若手研究者と台湾師範大学で行われた研究会などにおいて議論を重ねた。丸山は宋代にも重視された『度人経』が、台湾南部道士がどのように理解し、彼らの儀礼においてどのように使用されるかについて調査を進めた。そして松本・丸山ともに、5月に香港中文大学で開催された「中国地方社会儀式比較研究国際学術研討会」に参加し、それぞれ宋代の普渡に関する三つの儀礼書における儀礼構成の特色と比較を論じた論考、現代台湾の奏職文検の特色と系譜を宋代以降の奏職文検との比較の上に論ずる論考を発表した。また12月の台湾・国立政治大学開催の「道教経典與儀式国際学術研討会」においては、松本は5月の学会で取り上げた三つ以外の普渡に関する儀礼書の内容と、宋代の普渡の目的について論じた論考、丸山は現代台湾の葬送儀礼における煉度儀礼の生死観について、宋代の霊宝法の道教儀礼文献に見えるものと比較しながら論じた論考をそれぞれ発表し、台湾・中国の研究者と現代および宋代の道教儀礼について議論を行った。また松本は中元節の変遷とその普渡との関係、唐宋時代から明代における普渡文献の変遷を論じた論考と、それに仏教・道教の普渡儀礼の構成を比較した部分を加えた中国語の論考を発表した。
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Research Products
(3 results)