2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520083
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
合田 正人 Meiji University, 文学部, 教授 (60170445)
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Keywords | ユダヤ人 / ユダヤ思想 / メシアニズム / エマニュエル・レヴィナス / ヘルマン・コーエン / アンリ・ベルクソン / ハンナ・アーレント / 全イスラエル同盟 |
Research Abstract |
本年度の研究・調査は,ロシア出身のユダヤ人を両親に持つ現代フテンスの作家をエール・パシエ氏の招聘と共に始まった。ラビの伝承とストア派の叡智の二つ支柱としたがら,個体,夢,老年といった諸問題と取り組む作家で,氏の仕事については年度末に論考をまとあることができた。次いで,夏季休暇甲はフランス・パリの国立図書館,サント・ジュヌヴィエーヴ図書館,全イスラエル同盟付属図書館でヘルマン・コーエンなどユダヤ人思想家の立献調査を行った。特に全イスラエル同盟の図書館長キュペルマンク氏からはラシェルなどユダゼ文研検索サイトの存在とその使用法を伺うことができ大きな収穫であった。10月には,フランスのユダヤ系哲学者アンリ・ベルクソン『創造的進化』刊行百年の国際シンポジウムに参加,ベルクゾンの「進化」理論をベンヤミンやレヴィナスなどユダヤ系思想家のメシアニズム,終夫論と関連付ける発表を行った。12月には同志社大学-禅教学際薗際センターでのユダヤ人言語をぐるシンパジウムに参加,ユダヤ人と多言語使用をめぐる報告を行った。他にも京都ユダヤ思想学会創立のための準備,ザロモン・マイモンについての論考執筆などに従事した一年であったが,マルティ-ス・レイボヴィッツ氏のアーレント論の翻訳を刊行できたと,コーエンのユダヤ教諭考ならびにそれを論じたピエール・ブーレツ氏の著作の邦訳,レヴノナスの『困難か自由』の新訳刊行の準備をほほ整えることができたこと,国内の研究者たちのみならず上記パシェ氏,レイボヴィッツ氏との今後の協力関係を築きえたことも大きな収穫であった。
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