2009 Fiscal Year Annual Research Report
バリ島の音楽・舞踊と文化政策に関する民族音楽学的研究
Project/Area Number |
19520106
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Research Institution | Okinawa Prefectural University of Arts |
Principal Investigator |
梅田 英春 Okinawa Prefectural University of Arts, 音楽学部, 准教授 (40316203)
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Keywords | インドネシア / バリ島 / 文化政策 / 音楽 / 舞踊 / 芸能 / 民族音楽学 |
Research Abstract |
本研究は、インドネシア政府主導で行われてきた芸術立化政策によって変化を余儀なくされてきているバリ島(バリ州)の音楽・舞踊に焦点を当て、その具体的な変化の状況をスカルノ政権、スハルト政権時代の文化政策を通して明らかにすることを目的としている。 最終年度である平成21年度は、三つに研究対象を絞り込み、調査を行った。ひとつは、バリでもっとも有名な舞踊のひとつ《レゴン・ラッセム》が、1960年に設立された国立芸術高校でその舞踊様式がどのように確立し、さらに1970年代に行われた州政府主催の舞踊セミナーにより、どのようにバリ州の国民文化に位置づけられたかを明らかにした。二つ目に、国民文化とみなされないような地域限定の音楽アンサンブルに焦点を当て、文化政策の中から抜け落ちていく芸能の衰退について明らかにした。 この二つの芸能は、文化政策の中に取り上げられ、今なおバリ島の芸能として継承される芸能と、国民文化になり得なかったことで、州政府(県行政)に無視され、結果的には集落やグループで維持ができずに衰退していく芸能という対照的なものである。 さらにスカルノ大統領時代に、社会主義舞踊としてタバナン県クランビタン村で創作され、1965年以降、演奏されでいなかった《農民》と題された舞踊を調査し、スカルノ政権末期におけるマルクス主義的な労働作業を表象する舞踊が村落においてどのように創作され、上演されていたかを調査した。
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Research Products
(3 results)