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2007 Fiscal Year Annual Research Report

ビザンティン聖者暦の分析による写本工房推定の試み

Research Project

Project/Area Number 19520115
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

益田 朋幸  Waseda University, 文学学術院, 教授 (70257236)

Keywords美学・美術史 / 西洋史 / ビザンティン美術 / 写本 / 聖者暦 / レクショナリー / コンスタンティノポリス
Research Abstract

研究協力者2名を、パリ(フランス国立図書館)、シチリア(聖救世主修道院)、テサロニキ(総主教座附属教父学研究所)、アテネ(ギリシア国立図書館)に派遣して、レクショナリー写本の聖者暦データを記録した。これらのデータをデータベース化するとともに、これまで収集した100ほどの写本データと合わせて、写本のリセンションの検討に入った。
新しい収穫として、これまで調査の対象とはしてこなかった11世紀以降の四福音書(テトラエヴァンゲリオン)写本の重要性が浮かび上がった。かなりの頻度で、四福音書写本の巻末に、付録的に聖者暦が配されている。これは11世紀以降、四福音書写本が欄外の指示によってレクショナリーとしても用いられたことの結果と考えている。したがって今後は年記のある四福音書写本を聖者暦データに加えることによって、リセンションの確定がより精度をもってできる見込みである。
一定数の工房データが揃った例として、コンスタンティノポリスのオディゴンHodegon修道院を挙げる。これは14、15世紀のデータが中心であるが、Parma、Palatina Cod.gr.5の四福音書データは、11世紀のオディゴンのものである可能性が高い。これ以外の工房としては、ストゥディオスStoudios、ペトラPetraの両修道院の暦を確立できないか検討中である。
Athens、Cod.162は挿絵の様式から、11世紀後半の首都制作と考えられるが、暦はキプロス的な特徴を示す。挿絵と暦の両面からアプローチすることによって、写本制作の動機が解明されるかもしれない。

  • Research Products

    (3 results)

All 2008

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 初期ビザンティンにおける「祈り」2008

    • Author(s)
      益田 朋幸
    • Journal Title

      地中海研究所紀要 6

      Pages: 55-57

  • [Journal Article] レクショナリー写本の聖者暦2008

    • Author(s)
      益田 朋幸
    • Journal Title

      地中海研究所紀要 6

      Pages: 135-138

  • [Journal Article] コンスタンティノポリス総主教座のレクショナリーCod.Paris.gr.2862008

    • Author(s)
      益田 朋幸・櫻井 夕里子
    • Journal Title

      岡山市立オリエント美術館研究紀要

      Pages: 91-118

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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