2008 Fiscal Year Annual Research Report
ベルギーにおける地域ナショナリズムと芸術文化環境の変遷
Project/Area Number |
19520227
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岩本 和子 Kobe University, 国際文化学研究科, 教授 (60203410)
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Keywords | ベルギー / 芸術文化環境 / 地域ナショナリズム / 多文化共生 / フランス語文学 |
Research Abstract |
ベルギーの地域ナショナリズムの最新の実態を、芸術文化環境と創造活動の歴史と現状を踏まえて考察し、今後「多文化共生」の叫ばれる世界の中で、独自の民族的アイデンティティを維持しつつ、どのように芸術活動が機能し、また国家/地域体制と関わっていくのかを考えるのが研究の目的である。各地域・都市(オランダ語圏も含む)ごとに、独立以来のベルギーの文学や舞台芸術(演劇、オペラなど)といった芸術文化活動の環境、芸術家(ベルギー人に限らずフランス人、ドイツ人、その他ヨーロッパ人)、彼らの作品などの足跡と相互影響関係に注目し、それらのイメージや役割、現在の芸術文化活動への反映などを調査し解明するために、文献収集・調査と現地調査を行った。具体的には:1)ベルギーの言語・民族・多文化状況に関する文献、文学・芸術文化関係の文献、各都市の歴史や現状についての文献を前年度に続き収集した。2)3月にベルギー各都市の現地調査を行い芸術文化環境の歴史・地理的背景、制度面や文化政策の実態、文学者や芸術家の足跡を確認した。訪問地はブリュッセル、ヘント、リエージュ、シャルルロワなどの大学・文化施設である。また研究者・芸術関係者との意見交換も行った。3)以上の文献や現地調査について分析・検討を進めている。今年度はダム、ブルッへについての考察をまとめた。また19世紀ベルギーの文学活動にも影響を与えた作家スタンダールに関する著作を出版した。4)11月に日本フランス語フランス文学会秋季大会のワークショップ「フランス文学とベルギー」でパネリストとして研究発表した。5)ベルギー文化に関する研究会を立ち上げ(「関西ベルギー研究会」)サイトを作成、研究会を2カ月に一度のペースで行った。
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Research Products
(2 results)