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2008 Fiscal Year Annual Research Report

ヨーロッパ近代における「文化危機」の内実と母権論問題の解明

Research Project

Project/Area Number 19520228
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

谷本 愼介  Kobe University, 国際文化学研究科, 教授 (10114555)

Keywordsバッハオーフェン / 母権制 / ニーチェ / パンヴィッツ / バーゼル・サークル / ブルクハルト
Research Abstract

1、ニーチェのバッハオーフェン受容の実態解明
ヨーロッパ近代における文化危機は1920年代になって知職人を中心に鮮明に意識化されるが、危機意識の拠り所の最たるものは「母権制」問題であり、この問題を半世紀以上も前に提起したのが、スイス・バーゼルの知識人バッハオーフェンだった。バッハオーフェンの「母権制」を中心とする著作は、1920年代になって発掘、注目されることになったが、ニーチェがバッハオーフェンと頻繁に行来した1870年当時は、まったく無名の「バーゼル・サークル」の一員にすぎなかった。本論文では、ニーチェがバッハオーフェンの問題意識を受容し、自身の著作に取り入れ、わがものとしたプロセスを解明した。従来、ニーチュの独自の哲学と捉えられていた内実が、いかに他者からの受容うな実態をとくに彼の処女作『悲劇の誕生』に即して解明した例は、内外を問わず見られない。
2.「文化危機」の意識化の実態について
私はドイツ・バイロイト在住の研究パートナーから、過去20年に渡って有益な示唆を得てきたが、今春、約1週間のバイロイト滞在の機会を得て、あらためて1920年代を中心に、いかに当時の知識人がヨーロッパ文化の危機意識を鮮明にしたかについて、意見交換するとともに、有益な示唆を得た。なかでも現在では完全に忘れられた思想家ルドルフ・パンヴィッツについて、本研究遂行のために避けては通れない在である点を教えられた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ニーチェとディオニュソスーニーチェのバッハオーフェン受容2008

    • Author(s)
      谷本 愼介
    • Journal Title

      神戸大学国際文化学研究科紀要 31号

      Pages: 1-29

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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