2008 Fiscal Year Annual Research Report
初期「新フランス評論」誌と同時代文芸誌――「詩と散文」誌との関係を中心に――
Project/Area Number |
19520239
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉井 亮雄 Kyushu University, 大学院・人文科学研究院, 教授 (40200927)
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Keywords | 仏文学 / 新フランス評論 / 詩と散文 / アンドレ・ジッド / ポール・フォール |
Research Abstract |
当初の計画どおり、第2年度(4年計画のうち)の研究作業は、初年度につづき「新フランス評論」誌創刊前後の文芸誌間交流についての具体的調査が中心となった。 本研究課題が対象とする時期(一応の区切りとして1904年からの10年間)に刊行され、かつ「新フランス評論」グループと何らかの関わりがあったフランス内外の文芸誌については、すでに関連書誌作成などの予備的作業にもとづき研究方針を定めていたが、本年度は、これをもとに掲載テクストの総体的分析によって各誌の基本的な編集方針や文学的主張の傾向を探るとともに、未刊行の文献や資料の調査をおこなった。 なかでもとりわけ重要な同時代文芸誌「誌と散文」にかんする未刊行の文献や資料の閲覧・筆写のために、フランスでの現地調査を2度にわたっておこない(主要な訪問機関はパリ大学附属ジャック・ドゥーセ文庫とフランス国立図書館の2カ所)、両誌の交流の実態をかなり正確なかたちで把握することができた。その作業成果の一端として、ジッドと「詩の散文」主宰者ポール・フォールとの間で交わされた往復書簡(抄訳版)を解題・付注を添えて印刷公表した。 付言すれば、書簡など自筆稿類の精確な筆写は時間をとる作業であるが、すでに親交を結んでいるフランス人研究者・図書館司書に解読・筆写の協力を仰ぎ、効率よく作業を進めることができた(協力は個人的な友誼にもとづくものであり、すべて無償である)。
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Research Products
(3 results)