2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520244
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
澤田 敬人 University of Shizuoka, 国際関係学部, 准教授 (20254261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 久子 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (90405150)
榊 正子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80046218)
青山 知靖 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (50295549)
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Keywords | 英米文学 / 教育学 / 検定試験 |
Research Abstract |
大学で英米文学を学ぶ学習者が修得するべき基礎知識をいかに構成し、その習熟をどのように測るのかを検討するのが本研究課題の目的である。基礎知識の構成については、英米文学の知識を問う検定試験を作成し、その過程で作成者による知識の配列の仕方を吟味し、検定試験の作成・実施を済ませた後、学習者のアンケートをまとめ、このプロセス全体を英文学教育に通暁した評価者のもとに示し、その評価をもとに、国内全体で通用する英米文学の基礎知識の標準化を目指した。そのプロセスの詳細としては、Eラーニングのシステムに付属するソフトでデジタル化を施した検定試験を、コンピューター実習室にて大学3・4年生対象の英文学史受講生に対し年間2回行った。第1回の検定試験が最終的に作られるまでの経過としては、既存の英米文学辞典・文学概論書を参考にして原案作成した英米文学講義非担当者のものと、英米文学史の講義を長年担当し、講義における学生の理解を十分に承知したものからの原案とのあいだのやり取りをファイルに収め、基礎知識の構成が成されるまでに作成者間で合意に至る経緯としての記録とした。この記録は、熟達した実践家が高質な実践知であるフロネシスによって審美的・倫理的に実践するプラクシスのモチーフで語り直され、2名の評価者に対してその全体を評価のために提示した。その審査会に「英文学のプラクシス」「英文学のフロネシス」という名称を与えて実践知に基づく英文学の基礎知識の構成に関わるスタンスを明瞭にした。これらの審査会では、基礎知識の標準化に向けた示唆のみならず、現状以上に英文学教育者の実践知を高める方策が示され、本研究課題の当座の目標を超える知見が得られた。その後第2回の検定試験を作成し、第1回目のものより格段に充実した内容を含めることとなった。さらにホームページを作成し、本研究課題から得られる知見のウェッブ上の普及に向けて配慮した。
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Research Products
(5 results)