2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520258
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
小倉 いずみ Daito Bunka University, 法学部, 教授 (00185563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 以知郎 同志社大学, 文学部, 教授 (90097858)
竹内 美佳子 慶應義塾大学, 商学部, 准教授 (00227000)
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Keywords | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / アメリカ合衆国 / トマス・フッカー / 『教会規律の概要』 / ケンブリッジ綱領 |
Research Abstract |
本研究の三年目である平成21年度は、主にコネチカット基本法の成立過程とトマス・フッカーの最後の著作である『教会規律の概要』の内容を研究した。コネチカット基本法はアメリカ合衆国の最初の憲法と言われる成文憲法である。フッカーは牧師でありながら、コネチカット植民地とハートフォードの創設に大きな思想的影響を残した。1638年に行なわれたハートフォード説教は、人民主権を提唱し、一般大衆に神から与えられた選挙権を行使するよう呼びかけている。 コネチカット基本法は、代議員によって総督や執政官の権限を制限できるとしている。総督による独裁や執政官による長期の権力の独占を恐れたフッカーやヘインズ、ホプキンズは、コネチカット総会議において執政官を絶対視しなかった。総督は常に選挙で選び、しかも再任を認めていたい。 『教会規律の概要』はフッカーの生涯で最後の大作であり、思想を総括した著書である.これもハートフォード説教と同様に、多くの政治思想を含んでいる。また1648年のケンブリッジ綱領に取り入れられ、ニューイングランドの会衆主義を体系化することに貢献した。 研究事業として、8月にハーバード大学神学部とワイドナー図書館に行き、資料の収集を行なった。ハーバードでは資料のコピーだけでなく、デヴィッド・ホール教授に会った。ホール先生は2010年9月にも東京で講演を予定している。本研究では、二度目の来日講演となる。また小倉はボストン滞在の'前後にニユーヨークとサンフランシスコに滞在し、本の収集を行なった。 研究分担者の林以知郎は、建国期の文学を研究し、竹内美佳子は現代アメリカ文学とフッカーやピューリタニズムに関する研究を継続した。研究協力者となり、ブランダイス大学に在外研究中の白川恵子は、ハーバード大学のホール先生の下で研究を継続している。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
白川恵子
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Journal Title
『シグニファイング・モンキー-もの騙る猿/アフロ・アメリカン文学批評理論』(共訳 ヘンリー・ルイス・ゲイツ・ジュニア著)(南雲堂フェニックス)
Pages: 7-29
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