2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520268
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
丸川 誠司 Waseda University, 教育・総合科学学術院, 准教授 (70339612)
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Keywords | 仏文学 / 美術・美術史 / 哲学 |
Research Abstract |
2007年9月19日、[詩と造形芸術:二つのポイエーシスの対話」の題で、早稲田大学16号館にてシンポジウムを開催。参加者と発表内容を以下順に記載する。 *Reginald McGinnis(アリゾナ大学准教授):「18世紀の読者ボードレール:詩、魔術、絵画」 *吉田裕(早稲田大学教授):「マネの二つの読み方-バタイユとフーコー」 *鈴木雅雄(早稲田大学教授):「大鳥かごの中のアンチ=ナルシス:アンドレ・ブルトンの手書き文字の実験」 *丸川誠司(早稲田大学准教授):「素描、言説、疎通:デュパン、ポンヌフォワ」 *Jacques Dupin(詩人):「ミロ、ジャコメティを巡る質問への答え」 *Jean-Michel Rey(パリ第8大学教授):「欠如の像」 当初招聴予定だった詩人のデュパン氏は健康上の理由で来日をキャンセル。手紙による質疑応答の形で参加した。 McGinnis氏が18-19世紀、吉田氏が19-20世紀、鈴木氏及び丸川(研究代表者)が20世紀前半から後半にかけての問題を、それぞれ代表的なケースを選んで研究し、問題点を分析した。詩人として実際にミロ、ジャコメティ等と親交があり、これらの芸術家に関する著作も多いデュパン氏には丸川が準備した一連の質問に答えて頂いた。Rey氏は講演の形で19世紀から20世紀にかけて急速に密になる問題系を総括した。全員が、ボードレールをきっかけに展開する詩と造形芸術の間の相互吸引力をそれぞれの観点から検討し、積極的な意見交換を行った。各参加者は発表をもとにした原稿を準備する。また研究代表者(丸川誠司)は12月にデュパン氏が昔勤務したマーグ財団の本拠を訪問し資料を閲覧した他、デュパン氏と生前のジャコメティが作ったドキュメンタリー映画に関する展覧会、及びリヨンで哲学者J.-L.ナンシーの主催するデッサン展を視察。その後もこの分野の研究を継続中。
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Research Products
(2 results)