2009 Fiscal Year Annual Research Report
新約聖書におけるヘレニズム・ユダヤ人キリスト教書簡文学の修辞学的研究
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19520270
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| Research Institution | Keiwa College |
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Principal Investigator |
山田 耕太 Keiwa College, 人文学部, 教授 (50240015)
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| Keywords | フィロン / 修辞学 / 哲学 / 新約聖書 / 修辞学的批評 / 書簡文学 / ヘブライ書 |
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| Research Abstract |
昨年度は、一昨年度に引き続き、(1)ヘレニズム・ユダヤ人キリスト教の書簡文学の修辞学的研究の基礎研究としてフィロン研究を推し進め、(2)新約聖書の修辞学的研究の総論的研究として、19世紀末から21世紀初頭までの書簡文学の研究史を修辞学的批評の視点で見直し、(3)さらに各論的研究としてヘブライ書の修辞学的分析に取り組んだ。
(1)前年度に日本新約学会で口頭発表した『すべての善人は自由である(別称『自由論』)』を主に対象にして修辞学的分析を行なった「フィロンの修辞学」を学会誌『新約学研究』第37号に掲載して公表した。また、「フィロンの修辞学」との関連で、主にプラトン学派・ストア学派・ピュタゴラス学派の影響を受けて聖書解釈に採用したが、懐疑論・原子論・エピクロス学派を退けたことを主として『世界の創造』を対象として分析した「フィロンの哲学」を日本基督教学会で口頭発表した。
(2)修辞学の視点で新約聖書の書簡文学の研究史をまとめ、前年度に日本基督教学会関東支部会で口頭発表した「新約聖書の書簡文学」を『敬和学園大学研究紀要』第19号に公表した。
(3)日本新約学会でヘブライ書が5つの説教ブロックをもった一つの説教であり、それらの関連と構造を修辞学の視点で分析した「ヘブライ書の修辞学的分析」を口頭発表した(『新約学研究』次号に掲載予定、2010年7月出版予定)。
これらの研究によって、我が国ではまだ手のつけられていない修辞学の視点によるフィロン研究、新約聖書書簡文学の研究史、ヘブライ書の分析をそれぞれの分野で初めて手掛けた。
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