2010 Fiscal Year Annual Research Report
16・17世紀における地中海地図とシェイクスピア演劇
Project/Area Number |
19520272
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
勝山 貴之 同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)
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Keywords | シェイクスピア / 近代初期英国演劇 / 地図 / 地中海 / 他者 / 異文化衝突 / イスラム |
Research Abstract |
昨年度に引き続きシェイクスピア演劇と地中海の関係、特にオスマン・トルコを中心とするイスラム世界との関係について研究を進めた。10月開催の第49回日本シェイクスピア学会において、セミナー「シェイクスピアとイスラム世界」のコーディネーターを務めることが決まっていたため、4月からセミナー・メンバーとインターネットを利用して、文献調査および意見交換を進めた。8月に各メンバーの発表原稿が書きあがったので、それをもとに9月に京都の同志社大学へ全員が集まり、セミナーの予行演習を兼ねて意見交換を行なった。更なる意見交換やそれぞれの発表への質問項目を整理し、10月の学会へ臨んだ。フロアから多くの示唆にとんだ意見や質問などがあり、研究についての客観的な視点を取り入れることができたと思う。セミナーの内容については、学会発行のShakespeare News第50巻2号に掲載されている。またセミナーで発表した拙論「『オセロ』とイスラム世界」は、査読審査の後、『同志社大学英語英文学研究』第86・87合併号に論文として掲載された。セミナー準備と時期を同じくして、David Armitage, Conal Condren, and Andrew Fitzmaurice, eds. Shakespeare and Early Modern Political Thought(Cambridge UP, 2009)の書評を執筆し、Shakespeare Studiesに投稿した。これは査読審査の後、平成23年3月発行の第48号に掲載された。現在、「17世紀初頭のイングランドにおける啓蒙書と民衆の政治参加-ウィリアム・ウィリマットとバーナビー・バーンズ」という題名で論文を執筆中で、これは4月初旬に完成の後、同志社大学英文学会誌『主流』に投稿を予定している。引き続き、シェイクスピアとイスラム世界についての資料収集と研究調査を進めている。
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Research Products
(3 results)