2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520344
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷川 信弥 Osaka University, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (20228448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 信行 愛知県立大学, 外国語学部, 非常勤講師 (20405153)
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Keywords | アラン谷 / アラン語 / オック語アラン方言 / 言語政策 / カタルーニャ自治州 |
Research Abstract |
本研究の目的はスペインのカタルーニャ自治州アラン谷の言語(アラン語またはオック語アラン方言)について、網羅的な記述を言語面および言語政策面からおこなうことである.本年度の研究実施計画は、2回の打ち合わせを実施し、音声・音韻面の記述を開始し、さらに現地調査をおこなうこととなっていた.まず、2回の打ち合わせ(平成19年9月29日および平成20年2月15日)では、平成20年3月の現地調査時の現地研究者との連絡分担、訪問機関の選択に関する調整をおこない、また調査の内容についての詳細な検討をおこなった.それらをふまえ、平成20年3月の調査では、リェイダ大学に2名の研究者を訪問し、ついでアラン谷での調査をおこなった.具体的には、まずリェイダ大学の研究者には、上記で述べた記述の際に生じた多くの疑問点を質問項目として提示し、また実際の音声面での記述を確認する作業をおこなった.アラン谷での調査では、現地の初等教育機関(小学校)および中等教育機関(中学校、高等学校)で、アラン語の授業およびアラン語による授業を見学した.その際に担当した教員数名にも面接し、現在の教育状況について説明を受けた.また、自治機関(アラン谷自治政府)を訪問し、この代表者と面会し、今後の現地調査時の母語話者の紹介等に関して自治政府の協力を要請し同意を得た.さらに、同機関の言語政策担当者および言語事務担当官とも面会し、政策上の問題点などについて詳細な状況説明を受けた.これらの調査内容については内容を整理したうえで20年度に記述する予定である.また、バルセロナ大学およびカタルーニャ自治政府で資料収集をおこなった.
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