2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520364
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
遠藤 光暁 Aoyama Gakuin University, 経済学部, 教授 (30176804)
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Keywords | 音声学 / 外国語 / 喉頭特徴 / アジア言語 / 歴史的変化 |
Research Abstract |
現地調査をアジア地域の各地で行い,諸言語の喉頭特徴を含む音声を観察・記述した。具体的には台湾の南島語の一つセディク語霧社方言・ヤミ語,ベトナム語北部・中部・南部の諸方言,ベトナム・インドネシアに分布するチャム語系の諸言語(チャム語・エデ語・アチェ語など),ミャオ語などがある。特にベトナム語諸方言は声調に関して喉頭特徴をさまざまな形で伴い,しかもその様相が特に中部・南部方言において標準語と異なっていて,意味深い。 また,明代・清代のタイ系言語などを記録した『華夷訳語』の諸本を台湾・中央研究院傅斯年図書館,北京の故宮図書館などで原本も含めて調査・記述した。またその研究を行い,論文をまとめて研究成果の一部を発表した。 一方,タイ語のラームカムヘン碑文に対して注解を行い,現代タイ語諸方言との対応関係について考察した。 朝鮮漢字音における有気音・無気音の対応の不規則性はこれまで不可解とされてきた難問の一つであるが、一解釈を書評にて提起した。 東アジア・東南アジア地域を対象とした広域言語地図の作成のために,2007月12月に全国の研究者とともに研究会を開催し,方言調査状況の把握やこれまで行われてきた言語地理学的研究の跡づけを行った。この結果を踏まえて次年度以降に具体的な項目をとりあげて言語地図の描図に着手したいと考えている。
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Research Products
(3 results)