2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520364
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
遠藤 光暁 Aoyama Gakuin University, 経済学部, 教授 (30176804)
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Keywords | 音声学 / 声調 / 調音方法 / アジア言語 / 歴史的変化 |
Research Abstract |
2008年8月から9月にかけてシベリアのツングース系言語,中央アジア諸国のチュルク系諸言語および漢語ドンガン語,インドネシア・ベトナム等のオーストロネシア語(チャム語を含む)とベトナム語諸方言などの諸言語に対して喉頭特徴を含む音声学的側面についての現地調査を行った。2009年3月にも台湾とインドネシアの南島語およびベトナム語諸方言の音声記述を行った。また,小川尚義が20世紀初頭に集成した台湾南島語の基礎語彙資料に基づき,言語地図化を行った(2009年3月に台湾で行われた台湾言語地理学に関するワークショップで発表)。これは次年度の喉頭特徴に関する東アジア言語地図作成のための重要な布石となるもので,これにより言語地図化の技法を確立した。古文献の面では華夷訳語のタイ系言語に関する研究を進め,その成果の一部を2008年5月にタイのチュラロンコン大学で開催したシンポジウムで発表した。その際,チェンマイにおいて『八百館訳語』における語形が現代チェンマイ語でどのように発音されているかの調査も行った。ほか,古文献に関しては朝鮮語のハングルの起源に関するパスパ文字の影響関係について研究し,2008年11月に韓国で開催されたワークショップで発表した。また朝鮮漢字音に関する著作の書評を通して朝鮮漢字音における有気性の問題について仮説を提出した。唐代に本邦にもたらされた仏教音楽・声明に反映した中国語原音声調調値について2008年10月に二松学舎大学で行われたシンポジウムで発表した。
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Research Products
(8 results)