2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
A Study of the Grammar and Lexicons of Endangered Indigenous Languages in and around New Caledonia
Project/Area Number |
19520366
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
OSUMI Midori Tokyo Woman's Christian University, 現代教養学部, 教授 (10141293)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 音声・文法記述 / 辞書・テキスト / ニューカレドニア言語 / オーストロネシア語族 / 消滅の危機に瀕した言語 |
Research Abstract |
(1)本研究はニューカレドニアと周辺地域の先住民語を調査、研究し、その文法の記述および辞書の編纂を目指すものである。ニューカレドニアに現存する28の先住民語の大半は現代社会の変容の中で共通語のフランス語に圧され、消滅の危機に瀕している。しかしその多くがまだ十分な文法記述、辞書などの記録を持っていない。少数民族語の調査は多彩な言語現象や認知体系の解明により言語理論研究に大きな意義を持つだけでなく、言語の進化、先史人類の移動、異言語間の接触、発達過程を明らかにする上からも非常に重要である。また、言語がその民族の生活、伝統、文化の集大成かつ遺産であり、独特な世界観を映し出しているものであるという点からも、緊急に調査し記録、保持につとめる必要がある。 (2)本研究計画では特にニューカレドニア中南部のネク語とティンリン語を主にフィールドワークにより調査研究する。言語音声・映像資料の収集、談話や口承文芸などの録音、テキストの分析を行い、最終的にはネク語の文法の記述、およびティンリン語とネク語の英・仏訳辞書の編纂を行う。あわせてオロエ語や周辺の島嶼の言語の実態や社会言語情況、言語シフトのメカニズムも明らかにする。
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